こんにちは!
ULU(ウルウ)お客様サポートセンターの中村です。
6月!いよいよ梅雨のシーズンに突入ですね。
雨が降っていると、切羽詰まった急用でもない限り外出は控えたくなりますし、あれもしなきゃ!これもしなきゃ!と言うような、やらねばならぬ的戦闘モードからも解放されるような気がするので、私は、シトシトとした梅雨の長雨は案外好きです。
どうせ雨だから…と、お天気を言い訳に、本を読んだりビデオを観たりと、家でまったり寛ぐのは、基本的におこもり体質の私にとっては、まさに至福の時間。
とは言っても、じっとりとしていて湿度の高い梅雨時期は洗濯物が乾かなかったり、食べ物がすぐ痛んだりと生活面で色々と支障を来す事も多々ありますよね。
特に、鬱陶しいのがカビです。
ちょっと油断しているとお風呂場などの水回りに繁殖してしまうカビは、掃除が大変なだけではなく、私たちの身体をも蝕む深刻な病気の元凶にもなってしまう厄介者。
そこで、今回はジメジメとした湿気によって発生してしまうカビの実態について色々認めようと思います。
そもそもカビって何者?その正体を知りたい!
実は、カビって地球上に存在する微生物の約30%~40%を占めており、その種類たるやなんと3万種以上説から10万20万説まで!しかも年々新種が増え続けているそうなのです。すなわち夥しい種類のカビ達が私たちの生活の中に蔓延しているということになります。目に見えない、しかも得体のしれないカビの胞子が空気中に漂っているイメージを想像すると、ちょっと怖い… 鳥肌が立ってしまいます。
けれど、カビと言っても全てが悪者な訳ではなく、味噌や醤油などの調味料やチーズなどの食品に活用されているカビもありますし、私の大好物!キノコも元を辿ればカビの一種。
そう言えば、かつては命を失うほど恐ろしいとされていた感染症を撃退してくれた抗生物質ペニシリンも青カビの培養によるもの等々、私たちの生活を豊かにしてくれたり助けてくれたりしてくれているカビも沢山いるのです。
要するに、私たちの周りには“良いカビ”と“悪いカビ”が存在しているという事なのですね。
“良いカビ”は有難く恩恵を享受させて頂くとして、“悪いカビ”って一体どんな悪さをするのか?分かっているようで分かっていない私。そこで、ちょっと調べてみました。
“悪いカビ”が人体に与える健康被害とは?!
カビによる身体への影響は2種類あります。
一つは、カビそのものによる感染症。もう一つはカビによるアレルギー反応です。
- カビによる主な感染症:真菌性肺炎、気管支肺アスペルギスル症、水虫、食道炎や胃腸炎、髄膜炎など…
- カビによるアレルギー反応:喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎など…
例えば、気管支肺アスペルギルス症は、アスペルギルスというカビが肺で増殖し、免疫力が著しく低下していたりすると発症して咳や痰、息切れ、微熱といった喘息と同じような症状が出るのが特徴です。
また、水虫は、おもに足の指に白癬菌(はくせんきん)というカビが取りつき、強烈なかゆみなどを引き起こす疾患。
アレルギー性鼻炎も花粉や埃、細菌などと共にカビも誘発原因になり、鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状が出ます。
どれもこれも、知らない間にジワジワと私たちの体内に侵入して健康を害していくのだと思うと、カビ対策は怠れないと実感しました。
黒赤青緑黄白
色で見極めよう!カビに秘められた特徴と毒性
ところで、種類が万単位にも及ぶカビですが、それぞれ種類によって性質も異なります。 そこで、私たちに最も身近なカビを色別に分類してその特徴をまとめてみました。
その1黒
▼特徴
カビの中でも最もオーソドックスなのが黒カビです。中でも学名「クラドスポリウム」という土壌菌が代表格で、室内のいたるところに存在しているだけではなく、空気中にも多く浮遊しているため、結露がたまりやすく、空気が滞留しやすい壁や浴室、台所等々、家の中ならどこにでも発生する可能性があります。
▼毒性
黒カビそのものに毒性はありませんが、エアコン等に繁殖することでアレルギーや気管支疾患の原因になるので注意が必要。あっちこっちに繁殖させないためには、一度見つけたら徹底的に除菌する事に尽きます。
その2赤
▼特徴
赤カビは「フザリウム」と呼ばれる植物病原菌の仲間。「赤かび病」と呼ばれるトマトやサツマイモなどの収穫野菜が枯れてしまう病気があるのですが、その原因が植物病原菌フザリウムなのです。
収穫野菜に限らず、日常的に口にする食べ物ではパンやごはんなどが古くなったりすると発生します。湿度が高ければエアコンのフィルターやファンなど植物以外でも繁殖してしまう事もあるのです。
▼毒性
赤カビは人間や家畜にも有毒なマイコトキシンというカビ毒を生産するので、その赤カビに汚染された食品を食べると、嘔吐や下痢、食中毒症状や、免疫機能の低下などを引き起こし重篤な事態となってしまいます。とにかく、ほんの少しでも赤カビが生えてしまった食べ物は絶対食べないようにしてください。
因みに余談ですが、お風呂などに現れるピンクの汚れは赤カビではなく「ロドトルラ」という酵母の仲間で毒性はありません。ですが、放置しておくと黒カビの発生原因にもなってしまうので、こまめに取り除くようにするのがベストです。
その3青
▼特徴
青カビには、抗生物質の原料となる「ペニシリン」が含まれていることから、さまざまな目的で有効活用されていたり、ブルーチーズの発酵にも使われるなど、私たちが日ごろ何かとお世話になっているカビです。
また、黒カビと並んで日常生活で最も馴染みのあるカビのひとつでもあり、何せ空気中に常に浮遊しているため、お餅やお菓子パン等に真っ先に繁殖します。
▼毒性
青カビには、特に毒性はありませんが、この青カビが生える環境下は、赤カビ等の有害なカビも当然生える条件がそろっていると言えます。決して侮ることなく根絶を心がけましょう。
その4緑
▼特徴
学名を「トリコデルマ」一般的には「ツチアオカビ」と呼ばれるこのカビは木材などを好み繁殖します。室内でも湿気の多いところに繁殖し木材の劣化や腐敗を引き起こします。
▼毒性
実はこの緑カビは、青カビによく似ているのですが全く別のもので、強いカビ毒を放ちます。大量に吸い込むと腹痛や下痢といった中毒症状を起こす恐れがあります。青カビと見分けがつかないので毒性の有無に関わらず、青っぽいカビの繁殖は防がなければなりません。
その5黄
▼特徴
オレンジや黄色の黄カビは乾燥を好むのが特徴で、今までのものとは生態が違います。ガラスやフィルム、刀剣といった場所で繁殖します。
▼毒性
この黄カビは空気中の湿気を養分として、乾燥した場所で発生します。他にも、青かび等が繁殖できない乾いた保存食にも発生するので注意しましょう。
その6白
▼特徴
いたるところに発生するフワフワした白色のカビ。見た目は白いのですが、実は青カビや黄カビの仲間であることがほとんど。カマンベールチーズやブリーチーズの製造に使われるカビも「白カビ」。ですが、これも生物学的には青かびの一種との事です。
▼毒性
青かびや黄カビと同じ性質のカビなら人体に大きな影響を与える事は無いのですが、同じ白色でフワフワしているカビでも、中には強いカビ毒を産生するものも稀にあるので、他のカビ同様吸い込まないように注意が必要です。
極めてカラフルなカビ達!それぞれに個性的な特徴があることが分かりました。
そして、カビは室内のどんな部屋にも漂っていて、一定の条件が満たされると一気に繁殖してしまします。
その条件とは?
- 20〜30℃の温度
- 80%以上の湿度
- カビの栄養となる汚れ(食べ残しやホコリなど)
- 酸素
- 時間
特に梅雨の時期は暖かく湿度も高いため、カビ繁殖の最適な条件がそろってしまうのです。
健康被害に遭わないためにも、カビが生えないように予防をすることが大事ですね!
カビ予防の極意!キーワードは「こまめ」
1)こまめな掃除
カビはホコリや食べ物のカスなどを栄養源にします。こまめに掃除をして汚れを取り除きましょう!
2)こまめな換気
換気を怠ると室内の温度や湿度が高くなり、カビの繁殖しやすい環境を作ってしまいます
日々こまめに窓を開けや換気扇を使って換気をしましょう。
クローゼットや押し入れなどの収納スペースの換気も忘れずに!
3)こまめな湿度調整
湿度が60%以下になるとほとんどのカビは活動を止めてしまいます。
除湿器やエアコンの除湿機能を使うと部屋全体を除湿すると同時に、収納部分、玄関などには通気性を良くするすのこを敷いたり、除湿剤を置いたりして湿度調整を心がけてください。
最後に…
本格的な梅雨到来!
たかがカビ、されどカビです。
カビの特徴を理解したうえでこまめな予防を心がけて、快適で健康な毎日を過ごして頂けたら幸いでございます。
私も、家でのおこもり時間を充実させるために、カビ対策を徹底したいと思います。