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2018/09/27

【医師監修】「赤ら顔に悩む男性へ」原因と治療方法・自分でできる改善方法

赤ら顔で悩む男性

稲葉岳也医師

監修医師:いなばクリニック院長 稲葉 岳也医師
資格:医学博士 日本耳鼻咽喉科学会専門医 日本アレルギー学会専門医 日本レーザー医学会認定医

赤ら顔を治したいと思っているのは、男性も女性も同じです。見た目に影響が出ることから、症状に人知れず悩んでいる人も多いのではないでしょうか。特に男性の場合は、女性とは違ってメイクで肌の赤みを隠すことができません。したがって、赤ら顔の悩みを解消するためには、日頃の生活習慣に気をつける、医師による治療を受けるといった方法で赤みそのものを改善していくしかないということになります。そこでここでは、赤みを治すための医療機関での治療法や自分でできる改善方法について解説します。

赤ら顔の原因とは

いわゆる赤ら顔は、その原因によって2つのタイプに分かれます。1つは血液の赤みが目立って赤ら顔になるタイプ、もう1つは肌の炎症が原因で肌の赤みがおきるタイプです。同じ赤ら顔でも原因が違えば対処法も異なります。まずは赤ら顔の原因について正しい知識を身につけましょう。

「血液の赤み」による赤ら顔の原因

人間の血液は、ヘモグロビンという色素によって赤い色をしています。その色が肌の表面から透けて見えるのが「血液の赤み」による赤ら顔です。

毛細血管拡張症

血液の赤みが目立つ原因の1つに毛細血管拡張症があります。毛細血管は拡張と収縮を繰り返し、肌の表面温度を一定に保っています。しかし、寒暖差による刺激などが原因で、拡張した毛細血管が元の状態に戻らなくなってしまうことがあるのです。その結果、血管が目立ち、肌が赤みを帯びて見えるようになります。

アルコール・香辛料の過剰摂取

アルコールや香辛料は血行を促進し、毛細血管を拡張させる作用があります。通常、広がった血管は時間が経つと元に戻りますが、頻繁にこれらの刺激物を取っていると広がった血管が元に戻らなくなる恐れが出てきます。したがって、日常的にアルコールを飲んでいる人、香辛料の効いた料理や辛い料理が好きな人は、赤ら顔の症状が出るリスクが高いといえるのです。

「皮膚の赤み」による赤ら顔の原因

肌は炎症を起こすと赤くなってしまいます。それによって引き起こされるのが、「皮膚の赤み」による赤ら顔です。

赤ニキビ

皮脂の分泌量が多い男性にありがちなのが、ニキビの炎症による赤みです。ニキビは毛穴に
皮脂と古い角質が詰まることで発生します。初期の白ニキビの段階ではまだ炎症はおきていませんが、雑菌が皮脂を分解して繁殖すると、毛穴に炎症が起きて赤くなります。放置すると色素沈着になる可能性もあるので、早めの治療が大切です。

ビニール肌

間違ったスキンケアで肌が薄くなった状態、いわゆるビニール肌も肌の赤みの原因になります。ピーリングのやりすぎや、洗顔時にゴシゴシこするといった間違ったスキンケアを続けると、皮膚の外側にある角質が剥がれ、肌が薄くなってしまいます。ビニール肌は肌のバリア機能が低下し、外からの刺激に弱くなっている状態です。そのため、健康な肌では問題がないような少しの刺激でも炎症をおこしてしまい、肌に赤みが出てしまいます。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、「マラセチア真菌」によっておきる皮膚炎です。マラセチア真菌は皮脂を好む肌の常在菌で、適度に存在するぶんには特に問題ありません。ですが、過剰な皮脂分泌によって異常増殖すると、肌に炎症を引きおこしてしまいます。男性ホルモンに皮脂の分泌を促進する作用があることから、男性の患者が多いといわれています。ニキビと症状を見分けるのが難しいのですが、眉毛や鼻周り、こめかみ、耳の裏が赤くなったり、脂っぽい細かな皮がこびりついたりしたら脂漏性皮膚炎を疑いましょう。

赤ら顔の原因を特定するために医療機関を受診しよう

赤ら顔は一時的に起きるケースもありますが、原因によっては放っておくとどんどん悪化していってしまう恐れがあります。また、ニキビと脂漏性皮膚炎のように紛らわしい症状もありますので、自己判断に頼りすぎるのも問題です。効果的に治療を進めるためにも、まずは医療機関を受診して赤みの原因を特定してもらうことをオススメします。

改善を促すために見直すべき3つのポイント

赤ら顔を改善するためには、普段の行動を見直すことも必要です。ここでは、赤ら顔の改善を促すために見直すべき3つのポイントを紹介します。

スキンケアを見直す

男性はあまりスキンケアにこだわりがないケースも多く、普段何気なく行っているスキンケアが間違っている可能性もあります。洗顔では、低刺激の洗顔料をたっぷりと泡立てて、指が肌に触れないように泡を転がすようにして優しく洗います。すすぎはぬるま湯で、すすぎ残しのないように行います。界面活性剤未使用でバリア層を壊すことなく汚れを落とせる「拭き取り洗顔」を実践するのも良いでしょう。洗顔後は肌が乾燥しやすくなっているので、すぐに低刺激の化粧水などを使って保湿します。保湿には肌のバリア機能を高める、過剰な皮脂分泌を抑えるといった効果が期待できます。

生活習慣を見直す

規則正しい生活を送り、質の良い睡眠を取ることも赤ら顔を改善するためには大切です。肌の新陳代謝を促す成長ホルモンは、睡眠中に分泌されます。また、血管の収縮をコントロールする自律神経を整えるためにも睡眠は大切です。睡眠不足になると肌が荒れやすくなるほか、皮脂の過剰分泌によってニキビなどの肌の炎症もおきやすくなります。自律神経が乱れるので、毛細血管が拡張したまま戻らなくなるリスクも高まります。

食生活を見直す

食生活にも注意が必要です。例えばアルコールは赤みを悪化させる原因となります。毎日飲酒の習慣がある場合は、ストレスがたまらない程度に徐々に減らしていくようにしましょう。また、ジャンクフードや揚げ物といった脂分が多い食事は皮脂の分泌量を増やし、ニキビや脂漏性皮膚炎の発症・悪化の原因になります。脂質の取りすぎに気をつけ、皮脂の過剰分泌を予防しましょう。

症状別の原因の見極め方

具体的な症状からも、ある程度赤ら顔の原因を特定することが可能です。ここでは症状ごとの赤みの原因および改善方法を紹介します。

症状1・人前で緊張すると顔が赤くなってしまう

緊張して顔が赤くなるのは「血液の赤み」が原因です。人前で緊張したり、怒りを感じたりすると顔が赤くなることがあります。こうした赤ら顔は、自律神経の乱れによって毛細血管が拡張し、血流が激しくなることでおこります。このタイプの赤ら顔には、サプリメントや漢方薬で乱れがちな自律神経をサポートするのがオススメです。また、拡張した毛細血管が透けないよう、セラミド配合のスキンケアアイテムを使い、肌を健康的な状態に保つことも必要になってきます。

症状2・温度差で鼻や頬の周りが赤くなってしまう

寒いところから暖かい部屋に入ったときなどの温度差で顔が赤くなるのも、「血液の赤み」が原因です。皮膚が薄くて血管が目立ちやすかったり、血流の滞りがあったりすると症状が出やすくなります。このタイプの赤ら顔を改善するためには、血液の流れを良くするはたらきのある漢方薬やサプリメントがよく使われます。さらに、寒暖差による刺激に強い肌を作るために、セラミド配合のスキンケアアイテムで肌のバリア機能を高めていくのも効果的です。

症状3・ニキビやニキビ跡で顔が赤くなってしまう

ニキビによる赤ら顔は、炎症による「皮膚の赤み」が原因です。炎症を伴う赤ニキビは赤ら顔の原因の1つです。ニキビが治れば通常は赤みも引きますが、症状が重かった場合には色素沈着がおきて赤みが残ってしまうこともあります。このタイプの赤ら顔では、肌に刺激を与えないように注意しながら、洗顔と保湿という基本のスキンケアを徹底しましょう。保湿に使う化粧水は消炎効果があり、無添加で低刺激のものがオススメです。また、色素沈着に対しても無添加で低刺激のケアであれば肌の正常なターンオーバーを促進し色素沈着を速やかに排出する手助けをします。ビタミンA誘導体(レチノール)配合の化粧品も効果的ですが敏感な肌の人には刺激になる場合もあります。刺激を感じたら直ちに使用を中止しましょう。

症状4・脂漏性皮膚炎により顔が赤くなってしまう

脂漏性皮膚炎による赤ら顔も、炎症による 「皮膚の赤み」が原因です。発症すると過剰に分泌された皮脂が肌の上で酸化し、炎症を引きおこします。また、皮脂の分泌が活発になるので、毛穴が大きく開いて目立ってしまうケースも多いです。脂漏性皮膚炎を改善するためには、皮脂の分泌量調整作用や抗炎症作用のある漢方薬がよく使われます。スキンケアでは、皮脂バランスを整える特殊浸透水などを用いた浸透性の高い化粧水で十分な保湿と酸化防止を心掛けることと、抗菌効果のあるノバラ精油などで炎症を防ぐことが大切です。また、皮脂分泌量を抑える効果が期待できるビタミンC誘導体配合の化粧品も効果的ですが、敏感な肌の人には刺激になる場合もあります。刺激を感じたら直ちに使用を中止しましょう。

医療機関の治療と自分の工夫で赤ら顔を改善しよう

赤ら顔を根本的に改善するためには、医療機関で適切な治療を受けながら、セルフケアを続けていく必要があります。これまで肌の状態やスキンケアをあまり意識していなかった人は、この機会に正しいケアの仕方を覚えておきましょう。赤ら顔の改善に役立ち、その他の肌トラブルの予防・改善にもつながります。

監修医師

稲葉岳也医師

いなばクリニック院長 稲葉 岳也医師
資格:医学博士 日本耳鼻咽喉科学会専門医 日本アレルギー学会専門医 日本レーザー医学会認定医
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東京慈恵会医科大学卒業後、2004年に、いなばクリニックを開業。
耳鼻咽喉科、皮膚科、美容皮膚科、美容外科、形成外科、内科、アレルギー科を主体とした総合アンチエイジングクリニックです。
レーザー治療、アンチエイジング治療の専門であることから、最新のレーザー機器を導入し、最先端医療を担った治療を行っております。
また、かかりつけ医として、地域への密着を目指したクリニックです。


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